「あるキング 完全版」(伊坂幸太郎)の感想

★★★
伯爵レグホン大佐 2016/02/28(Sun) 17:18

あらすじ

パワポケでいうと恐らくオールMAXに近い性能を持つ野球選手、山田王求の0歳から23歳までのサクセスストーリー。単行本版、雑誌版、文庫版の3つを1冊にまとめ、完全版として売り出すという新しい商法。

感想

単行本、雑誌、文庫のそれぞれで少しずつ異なる内容があり面白いと思った。たとえば文庫版では山田王求の父が「マクベス」を愛読しており、話のところどころで「マクベス」に触れていて、「マクベス」を強調している。単行本版や雑誌版は逆にマクベス寄りではなく、マクベスが軸であることが分かり辛い。というより、文庫版は単行本版、雑誌版とは別物のように感じるくらいマクベスに寄せすぎていて違和感がある。

単行本版、雑誌版、文庫版の3つを読み比べたい人には、おすすめの一冊だと思った。

おわり。


管理人の注釈。私は本のタイトルしか知らず中身は知らなかったため、あるキングというのは、ウォーキングの話なのかと思っていました。

伊坂幸太郎の本の感想文