「決断力」(羽生喜治)の感想
★★★
伯爵レグホン大佐 2014/08/17(Sun) 14:08
伯爵レグホン大佐 2014/08/17(Sun) 14:08
感想
羽生善治。1970年、埼玉県生まれ。棋士。
決断力とは、決断する力と書いて決断力。
直観力とは、直観する力と書いて直観力。
本書は棋士である羽生善治が書いた本である。決断力と言うタイトルだが、この本を読んだからと言って必ずしも決断力が上がるとは限らない。たぶん個人差があると思う。
私は決断力は誰でも持っており、簡単なことなら誰でもすぐに決断できると思っている。しかし、判断が難しいことや選択肢が多様にあると決断に困ることが多いと思う。ところで決断力=判断力なのか。決断することと判断することは別なのか。よくわからない。
決断をするには過去の経験が役に立つが、経験によって上手くいくこともあれば、上手くいかないこともあると羽生は言う。経験を積むことで選択肢が増えたが、増えた分だけ不安要素も増したという。考える材料が増えたことにより「これと似たことを以前やって失敗した」というマイナス面も大きく膨らんで自分の思考を縛るらしい。経験は積めば積むほど良いが、それをどう生かすかが問題だと羽生は語る。経験によるマイナス面に打ち勝てる理性をコントロールしないと、経験を生かしきれないそうだ。
私も経験によって判断材料が増えているが、経験が邪魔をすることは確かにある。以前はこの方法で上手くいったから今回もいけるだろうと思っても失敗することがある。逆に以前は失敗した方法で上手くいくこともある。また、経験により考える範囲が広がり、不安要素が広がってしまうこともある。経験による不安をなくし、マイナス面ではなくプラス面だけに持っていきたいが、中々上手くいかない。
決断することは大変難しい。
おわり。