「オレたちバブル入行組(池井戸潤)」の感想
伯爵レグホン大佐 2013/08/18(Sun) 13:00
あらすじ
TBSドラマ「半沢直樹」の原作。ドラマの1~5話までの内容に当たる。銀行員で課長の半沢直樹が上司のミスを押し付けられる話。
感想
本書はドラマの1~5話までの内容に当たる。本書は約350ページ。350ページくらいの本はドラマ5話分に相当するということなのか。それともドラマ版はいろいろ脚色するので、実際は350ページでは3~4話分くらいしか作れないのだろうか。
そんなことよりドラマは大変人気があるらしい。私も1話、2話の再放送を見てからは毎週日曜日にドラマを見ている。休日なので見逃すことなくドラマを見られる。これが月曜日とかの平日のドラマだと見れないことが多くなり、そのうち見るのをやめていたかもしれない。
ドラマが面白かったので原作を買ってみたが、今回は以前に感想を書いた「探偵ガリレオ」ほどの違和感はない。「探偵ガリレオ」はドラマの福山雅治(まさはる)がイケメン過ぎる。小説を読んでも、その小説の主人公からは福山雅治をイメージできない。しかし堺雅人が演じる半沢直樹にはそれほどの違和感がない。
半沢直樹は「はんざわなおき」を変換するとすぐに出てくるので打つのが楽である。タイプライターの人も楽で済む。そういえばタイプライターに関連する物にインクリボンというものがあったと思う。PSゲームのバイオハザードはインクリボンとタイプライターでセーブをすることができたと思う。おそらく怖い目にあっていることを日記にタイピングしているのだろう。ポケモンで言うとレポートである。単にセーブと言うより、レポートやインクリボンの方がおしゃれな気がする。
ところで銀行員というのは何をしているのかがよくわからない。土木作業員とかのほうが仕事の内容が分かりやすくてよい。銀行員ともなれば年収は1000万を越えていると思う。半沢直樹は課長らしいので多分1000万以上は貰っていると思う。半沢直樹には子供がいるらしいが、ドラマでも小説でもほとんど出てこない。そのため、とても影が薄い。おそらく半沢直樹の子供は私立の名門小学校や中高一貫校あたりに通うのだろう。
本書よりもドラマのほうが面白いと思う。本書はドラマを見る前に読んだほうが良いと思う。面白いものを見た後でつまらないものを見ると、そのつまらなさ加減が一層ひどくなると思う。
おわり。
印象に残った台詞
- 「金額は五億。借入金は5年で固定レートにしてくれ。担保なしの信用。至急稟議してほしい。」
誰か私にも担保なしで五億円を至急かしてほしい。
- 「君ねえ、この会社はどういう先?」~「そんなこと聞いてるんじゃないよっ!」
どういう先と言われても回答に困る。私もよく曖昧な質問をされて困っている。
- 「だが、やられたらやり返す。泣き寝入りはしない。十倍返しだ。」
本の中では「倍返しだ!!」なんて誰も言わない。ただし10倍返しは言う。