「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト」
(テッド・エリオット、テリー・ロッシオ/脚本 鈴木玲子/ノベライズ)の感想
東インド貿易会社の伯爵レグホーン大佐卿 2013/07/15(Mon) 12:48
あらすじ
主人公ウィルは犯罪者のジャック・スパロウを前作で救ったため犯罪者扱いされてしまう。さらには人食い島で食べられそうになったり、幽霊船に乗ったり、クラーケンが出たりと、いろいろ。
感想
3作目の「ワールドエンド」の感想でも書いたが、パイレーツの映画は内容を理解しづらい。映画だけを見ていると、なぜこんなことになっているのかが分からないという事態になってしまう。視聴者は置いてけぼりなことが多いと思う。小説を読むと背景とか登場人物の考えていることが分かるので映画のストーリーを理解しやすくなる。映画は傍白がないため、なぜそんな行動をとるのかがサッパリ分からない。
この前の土曜日にロードショーをしていた。土曜シアターか、日曜洋画劇場か、金曜ロードショーか何かは分からないがそんなやつである。番組の時間は2時間30分だった。ちなみに映画は本編で150分(2時間30分)ある。しかし、テレビ版はCM含めて150分なので、結構シーンがカットされている。
さきほども言ったがこの映画は内容を理解しづらい。時間短縮のためにシーンをカットすると、ますます訳が分からなくなる。次の土曜日には3作目をテレビで放送するらしい。3作目は本編169分(約2時間50分)である。全部放送した場合は21時から始めて23時50分に終わる。結構な数のシーンカットが必要と思われる。
2作目に入ると主人公のウィル・ターナーの小物ぶりに拍車がかかり、こいつは本当に主人公なのかという疑問が頭に浮かぶ。ジャック・スパロウに主人公の座を奪われがちである。ドラえもんの主人公はのび太なのに、ドラえもんの主人公はドラえもんだと思われているのに似ていると思う。
3作目のウィルは、もう見ていられないくらいの屑っぷりで、人を裏切るわ、騙されるわ、また裏切るわ、挙句の果てに突然ヒロインに結婚してくれと言い出す。ウィルはドラゴンボールでいうヤムチャみたいなキャラだと思う。
ちなみに2作目をちゃんと見ていても3作目は最初のシーンからもう意味が分からない。いつの間にそんなことになったのか。やはり状況は絶えず変化するものなのだと思う。
印象に残った箇所
- 前作で提督だったジェームズ・ノリントンはジャックを捕まえるためにハリケーンに突っ込んで部下を殺してしまい、その責任を取って落ちぶれたらしい。しかし、そんなことは本書でも映画でも触れられていないため、彼がいつハリケーンに遭遇したかは誰も分からない。
- 「東インド貿易会社のカトラー・ベケット卿」
なんかすごい。私もハンドルネームを「東インド貿易会社の伯爵レグホーン大佐卿」とかにすればすごみが増す気がする。