探偵ガリレオ(東野圭吾)

★★
伯爵レグホン大佐 2013/06/21(Fri) 21:12

あらすじ

大学の助教授の湯川と、刑事の草薙が事件を解決していく短編集。内容はテレビドラマとだいたい同じだが若干差異がある。

感想

テレビドラマ版は見たことがあったが、小説は読んだことがないので購入した。テレビでは主人公の湯川を演じる福山雅治が何か数式を書き始めて事件を解決するのだが、小説にはそんな描写は一切ない。

というよりも湯川が事件を解決しているという感じがしない。いつの間にか、やけにあっさりと犯人が捕まる。そしてその後に湯川がトリックを実験で再現するというシステム。ドラマのように湯川に頼りっぱなしという感じがない。警察が仕事をしているという感じ。

それはともかく、この小説の湯川からは福山雅治を想像しにくい。小説の湯川は福山雅治のようにイケメンなイメージがない。偏屈な中年としか感じない。ドラマは人気があるのかどうかは分からないが、もしあるとしたらそれはこの小説の内容というよりも、福山雅治の人気がドラマの人気を牽引しているような気がする。福山雅治がかっこいいのが良かったと思う。

この小説を読むよりもテレビ版を見たほうが面白いと思う。本書がミステリー小説か、それとも推理小説なのかはよく分からないが、推理しようがないのでミステリー小説だと私は思う。ただ犯人が誰だろうとどうでもよいので、私は推理できるかどうかは気にしていない。とりあえず私が思うのは、ドラマで湯川を演じる役者が福山雅治で本当に良かったということである。

印象に残った文章あるいはセリフ

「えっ」てなることは日常的にも多いかもしれないが、事件が発生すると、さらに多くなる。湯川は子供が苦手らしく、じんましんがでるほどらしい。それに対する草薙の言葉が「えっ?」である。

話題作の感想文