「まんがで読破 罪と罰」の感想
伯爵レグホン大佐 2013/06/25(Tue) 21:09
内容
「罪と罰」のマンガ版。「まんがで読破」シリーズの一つ。私は原作を読んでいないので、本書がどれだけ原作に忠実なのかは分からない。ただし、ページ数が少ないのでだいぶ省いていると思う。たとえば裁判のシーンは1ページのみ。
感想
本書はマンガのため、原作と異なりスラスラ読める。マンガ版のストーリーはデスノートに似ている。主人公の「ラスコリニコフ」が「ライト」で、刑事の「ポルフィーリ」が「L」という感じ。
しかし、主人公のラスコリニコフはライトほど頭が良くない。以前、少年サンデーで連載していた「ロストブレイン」の主人公「氷山」くらいのレベルだと思う。刑事のポルフィーリもそんな感じ。ただし、ラスコリニコフは氷山よりも精神面が弱い。ラスコリニコフの精神面は一般人なみ。デスノートで言うとシブタクをやった後に精神不安定になるレベル。そんなラスコリニコフは本書で「俺はやはり天才。選ばれた人間!」とか言う。原作でもこんなことを言っているのかどうかは分からないが、とにかく彼は天才を自称する。
どうでもいいが設定によると本書の舞台はロシアである。刑事ポルフィーリは初登場時に、今日は暑いからという理由でパンツ一枚になり、桶に水を貯めて、そこに足を入れて涼んだりしている。ロシアは寒い国だというイメージがある私はこれを見て衝撃を受けた。仮に暑いとしても、そこまでするほどの暑さなのだろうか。単にマンガだからこういう描写なのか、それとも原作もこうなのか。
ちなみに中盤でペンキ職人の「ミコライ」が殺人を自白するのだが、なぜ殺人を犯していないミコライが殺人を自白をするのかがよく分からない。描写がないので想像して考えるしかない。
ちなみに主人公のラスコリニコフは、エピローグで新世界の夢を見る。夢を見ただけで新世界の神になれたわけではない。それはそうと、本書はいつの間に新世界を目指す話になったのか。
原作は長いので読みたくない人はマンガ版を読めば良いと思う。マンガ自体は結構面白い。
印象に残ったこと
- デスノートっぽい。
- いつの時代でも国外逃亡は有効な模様。