合格にかかる費用(独学)

私の例は特殊(戻る

私が「合格までにかかった費用」のページで示している費用の総額は、かなり現実離れしたものになっています。なぜなら私は直販教材や記述式のテキストを1冊も買っていないからです。また私は民法は勉強しなくても点が取れるため、民法の勉強はしませんでした。また私は三角定規は市販の200円未満のもので済ませており、文房具も一般的な価格と比べると少し安めの値段で手に入れています。

私は勉強を始めた頃は、記述式のテキストがこの世に存在することを知らなくて、記述式は問題集(受験100講Ⅲ)と過去問だけで勉強を始めました。というのも、当時どのサイトを見ても(というと語弊があるかもしれません。正確には検索エンジンで上位表示されているサイトを見ても、です)記述式のテキストは紹介されていなかったためです。

また私は記述式の勉強を始めた頃は「受験100講V」のことを問題集ではなくテキストだと勘違いしていました。「受験100講」はⅠ・Ⅱ・Ⅲと続いており、ⅠとⅡは択一式のテキストだったため、記述式のⅢもたぶんそうだろうと思って購入しましたが、今思うと「受験100講Ⅲ」はテキストというよりも問題集のような本でした。

当時は市販のテキストは品切れや絶版状態のものもあり、ネットの情報も少なく、当時からすでにあったはずの一部の直販教材の話を聞くこともなく、いろいろと狭間の期間だったと思います。

本当は20万円弱かかる(戻る

これから勉強を始める方は、私が「合格までにかかった費用」のページで示しているものに加えて、さらに多くのテキスト等(特に直販教材。一般の書店では販売されておらず、東京法経学院の公式サイトから購入できる教材)が必要です。そのため、一般的には2、3年の短期合格かつ購入するものを抑え気味にしても総額20万円弱はかかるものだと思ってください。

というのも、土地家屋調査士試験の市販の過去問題集「択一過去問マスターⅠ・Ⅱ」や「書式過去問マスターⅠ・Ⅱ」には、かつて「調査士シリーズNo.」(ナンバー)として7〜10の番号が割り振られていましたが、7〜10までの本があったということは、当然1〜6までの本もあったわけで、それらの本は現在では「No.5」と「No.6B」を除き、軒並み改訂・タイトル変更が行われ、講座専用テキストになったり、直販教材になったりしているためです。これが直販教材が必要になる理由の1つ目です。

ちなみに私が受験勉強を始めた頃は「調査士シリーズNo.」の本は、分野別過去問題集(私が購入したNo.7〜10の計4冊)を除き、その多くが品切れ状態で通常の方法では入手不可能でした。アマゾンで中古本の値段が高騰していました。当時1冊2〜5万円くらいはしていたと思います。

調査士シリーズ No.1〜10(戻る

調査士シリーズNo.の本は、次の12冊で構成されていました(赤字は私が購入した本)。

  • No.1A「合格ノートⅠ上」(総論・表題部所有者・土地)
  • No.1B「合格ノートⅠ下」(建物・区分建物・申請書様式)
  • No.2  「合格ノートⅡ」(民法・調査士法)
  • No.3  「書式合格演習ノートⅠ」(土地編)
  • No.4  「書式合格演習ノートⅡ」(建物・区分建物編)
  • No.5  「調査士「合格」実戦問題集」(択一式150問/書式40問)
  • No.6A「調査士 年度別過去問解説集 上」(平成17年度〜平成25年度)
  • No.6B「調査士 年度別過去問解説集 下」(平成元年度〜平成16年度)
  • No.7  「択一過去問マスターⅠ
  • No.8  「択一過去問マスターⅡ
  • No.9  「書式過去問マスターⅠ
  • No.10「書式過去問マスターⅡ

No.1・2は択一式のテキストに相当する部分だったのですが、現在では講座専用テキストになっているため、予備校の講座を取らない限り入手不可能です。最安値での入手方法は、東京法経学院の通信講座である「土地家屋調査士 新・最短合格講座」の「基礎力養成編のみ」かつ「教材学習タイプ」(要は講義・答練なしで教材だけがもらえるタイプ)を購入することです。

直販教材のなかには、調査士シリーズNo.1・2とは別の系譜のテキストもあるため、東京法経学院の講座を取らないのであれば、テキストに関してはそちらのほうを使うことになります。これが直販教材が必要になる理由の2つ目です。

なお記述式の「申請書のテキスト」や「計算・作図のテキスト」は、もともと直販教材として販売されており、最初から「調査士シリーズNo.」の中にはありませんでした。これが直販教材が必要になる理由の3つ目です。

直販教材(戻る

要は必要になる直販教材は、

以上で合計7万8,700円(8%税込8万4,996円)になります。もし私がこれらの本を購入していれば、合格までにかかった費用の総額は17万8,723円+直販教材の送料となります。

ちなみに「過去問マスターⅠ・Ⅱ」は、択一式なら第六版、記述式なら第三版の時点で、これまで付いていた「調査士シリーズNo.」の文字が外れました。「調査士シリーズNo.」の名を残す本は、これでもう1冊もなくなってしまいました。

なお択一式の過去問には「新・合格データベース」というタイトルの本もあります。

この過去問が「択一過去問マスターⅠ・Ⅱ」と大きく違うところは、6分冊のため持ち運びしやすいこと(過去問マスターは電話帳のように分厚くて重く、持ち運び困難です)、こちらのほうが過去問の収録年数が20年分くらい多く、過去問中心で勉強する独学者に向いていること、たぶん毎年新版が出ているため、新しいほうの過去問を補充する手間が省けること(過去問マスターは、毎年新しいものが出版されていないため、購入する版によっては新しいほうの過去問が抜けていることがあります)、問題の収録が肢別の分野別になっていること(過去問マスターは問題ごとの分野別です)の4つです。

本試験形式の問題は、調査士シリーズNo.6Bに相当する直販教材「年度別 過去問解説集」でも解くことができるため、普段の勉強に使う分野別の過去問題集は、肢別のものでも構わないと思います。

三角定規(戻る

三角定規は街中を探しても、たぶん全長12cm、目盛り10cmの小さいサイズのものしか見つからないと思います。それよりもサイズの大きい三角定規が欲しい人は、通販を利用するしかありません。予備校製の三角定規には、市販のものとは違って縮尺目盛りも付いており、市販のものを使うよりも早く作図をすることができます。

三角定規はまず初めに上のものを2つとも購入してみて、気に入ったほうを使うのが一般的なようです。三角定規は使っていると目盛りが消えていく消耗品のため、合格するまでに気に入ったほうを複数枚購入することになります。

答案用紙(戻る

記述式の勉強には、申請書や添付図面の答案用紙も必要です。申請書や添付図面の用紙には市販のものもありますが、市販のものは本試験の答案用紙とはサイズが違うため、市販のものを使うのはおすすめしません。次のものがおすすめです。

上のほうが申請書と添付図面の答案用紙で、下のほうが添付図面のみの答案用紙です。答案用紙をコピーして使う手間と費用のことを考えると、この2つは両方とも購入したほうが良いです。コピー1枚10円のため、100枚760円は安いです。

ちなみに私がここで言っている「市販のもの」というのは「日本法令」という会社が出している登記用紙のことです。特に申請書の用紙については、「日本法令」のものは上半分が白紙ではなかった覚えがあるため、ますます試験には向かないと思います(添付書類等があらかじめ記載してあったと思います。試験ではそこは自分で書かなければならないところです)。

民法の問題集(戻る

土地家屋調査士試験の試験科目の1つである民法は、過去問だけでは問題数が少ないため、別途ほかの物で勉強しないと点が取れません。個人的には次の2冊がおすすめです(街の本屋で買うと1冊1,944円くらいです)。

ちなみにここら辺でもう、かかる費用の総額は19万円を超えてきます(三角定規2種類をそれぞれ1セットずつ購入かつ択一式の過去問は「新・合格データベース」を購入しない場合の計算)。直販教材や三角定規の購入には別途送料がかかるため、商品をまとめて購入せずに、恐る恐る、少しずつ購入していると19万円どころか20万円を超えるかもしれません。

実は20万円を飛び越える可能性が高い(戻る

以上のものに加えて、ほかにも書店に行けば、いろいろな種類の本がたくさんありますのでしかも東京法経学院製の書籍の間隙を縫うような本が多く、たとえば関数電卓の本や法学書院の緑色のシリーズの本など、冗談抜きでそういう本も必要になってくると思いますので、そういうものを少しずつ購入していくと20万円弱かかるという説がますます盤石になるどころか、受験生活が長引けば受験料(8,300円)、六法の買い替え(税込5,400円)、過去問の補充、誌上模試、作図用紙、文具費、三角定規の目盛りの摩耗等による買い替え等で軽く20万円を飛び越えることも考えられますので(というか普通に考えればまず間違いなく飛び越えますので)、土地家屋調査士試験は「独学で安く……」はあり得ない話です。テキストと過去問それぞれ1冊ずつと市販の模試くらいで済む宅建試験や社労士試験とは訳が違います。

Yahoo!知恵袋等には「お金がないから独学で……」という人がいますが、本当はお金がないからこそ、独学よりも安くつく予備校講座を利用すべきなのですよね……。