私の近所で販売されている堆肥に含まれている炭素の割合

私の近所で販売されている堆肥に含まれている炭素の割合

各商品の袋に掲載されていたC/N比(炭素窒素比)と窒素の成分表示をもとに、各商品の炭素の割合を計算すると次のようになりました。米ぬかは販売されていませんが、近所にコイン精米機があり「米ぬかはご自由にお持ちください」とされているため一緒に載せることにしました。

私の近所にある堆肥や資材のC/N比等
C/N比の数字×窒素=炭素になります。
C/N比窒素(N)炭素(C)
鶏ふん(A)15kg
3.3-2.9-2.4。1袋で10坪分。
73.3%23.10%
鶏ふん(B)10kg
3.2-5.1-3.7
83.2%25.60%
牛ふん(A)11kg、40L
1.4-1.4-1.4。
牛ふん、バーク、もみがら。
水分含有量50%。
12.41.4%17.36%
牛ふん(B)12kg、40L
1.8-1.6-2.5。1袋で1坪分。
221.8%39.60%
牛ふん(C)6kg、20L
1.2-0.5-1.0。1袋で1坪分。
高価。税込500円弱。
牛糞、おが屑、樹皮、籾殻、活性炭。
131.2%15.6%
バーク堆肥(A)16kg、40L
0.5-?-?(忘れた)
220.5%11.00%
バーク堆肥(B)14kg、40L
0.6-0.5未満-0.5未満。1袋で3坪分。
工場汚泥、樹皮、木くず、食品残さ。
300.6%18.00%
馬ふん、6kg、20L
1.5-1.6-1.5。1袋で1坪分。
水分含有量56.5%。
馬ふん、敷料(稲わら・もみ殻・おがくず)。
13.71.5%20.55%
米ぬか
C/N比はウィキペディアによると23
232~2.5%
2~2.6%
46~59.8%

私の近所のホームセンターで販売されている堆肥の中で炭素の割合が一番高いのは、牛ふん(B)を除けば鶏ふんです。二番目は牛ふんです。バーク堆肥は炭素の割合が低いです。なお、窒素・リン酸・カリの数字はどれも乾物あたりの数字です。窒素が肥料になることはネット上の記事を見ているとなんとなく分かると思いますが、炭素の割合が高かったり低かったりするとどうなるかはよく分からないようなところがあると思います。炭素の割合が高いと土壌改良効果が高いという意見もありますが、ネット上で土壌改良効果が高いとよく言われているバーク堆肥は炭素の割合が低く、土壌改良効果がないとよく言われている鶏ふんは炭素の割合が高い傾向にあります(少なくとも私の近所のお店ではそう)。

ふん堆肥は炭素を多く含んでいる?

ポータルサイト「堆肥ペディア」の動物性堆肥の説明によると、ふん堆肥は炭素を多く含んでいるとされていますが、おそらく同一の文献を参考にして作られたと思われる共和化工株式会社の「そもそも堆肥とは何か?」の動物性堆肥の説明によると、牛ふん堆肥は炭素を多く含んでいるとされており、ポータルサイト「堆肥ペディア」の説明のほうは、おそらく「牛」という文字を打ち忘れているのではないかと思います。「対比です」という打ち損じも見られます。

炭素は有機物ではない?

炭素は有機物ではないという話もあるようです。ちなみに草木灰は有機肥料ですが、灰は無機物とされており、原料に灰が使われている肥料を有機100%の肥料として販売しても良いのかどうかはよく分からないようなところがあると思います(有機物を燃やして灰にしたということで、原料の時点では有機物だったと言い張ることもできそう)。

何も表示がない商品もある

近所のスーパーで約200円の花・野菜用の土を見つけました。商品名と会社名と内容量(10L)のほかには情報が何もなく、中身が何なのかは私には分かりません。購入し、開封してみたところ、中身はたぶん9割以上がバーク堆肥(?)のような感じの土で、残り数%が大きさ不揃いで大きいものだと4ミリくらいあるような薄茶色っぽい石と、いずれも大きさ1ミリ程度の白い石でした。中身が本当にバーク堆肥なのかどうかは私には分かりませんが、バーク堆肥でも土として販売する場合は何も表示が必要ないのかもしれません。

この商品の中身をバーク堆肥だと思えば40L300円や400円の商品がある中で10L200円は割高ですが、園芸関係の商品は、お徳用ボリュームパックほど割高になる食品や洗剤などの商品と違って量が少ないほど割高になる傾向があるため、10Lのバーク堆肥を買おうと思えば200円以上しても不思議ではありません。私は今まで土を買ったことがなく、ホームセンターなどでも土の商品は見ていませんでしたが、いざ見てみると大袋の商品は原料として木質堆肥、バーク堆肥、ココヤシピートなどが使われているようなので私が土と聞いて想像するような土(畑の土。畑の土はバーク堆肥とは感じが違います。地面に木のゴミみたいなものが大量に落ちていたらおかしい)ではないのはどれも一緒のようでした。

石灰窒素は追肥に使える?

通販で石灰窒素を購入しました。その商品の裏面の説明書きには石灰窒素を元肥として使うケースと、追肥として使うケースのことが書かれていました。私には石灰窒素を追肥として使う発想がなく意外でした。石灰窒素は除草の効果があるとか、まいた後1か月は種まきをしたり苗を植えたりすることを控えろとネット上ではよく言われていたためです(とはいえ、商品の説明に追肥として使うケースのことも書いてある以上は、たぶん追肥にも使えるのだと思いますが)。ネットで検索してみると、実際に石灰窒素を追肥として使用し、効果があったという企業発信の情報がたくさんあり、そういう情報を読めばたぶん安心して石灰窒素を追肥に使えるようになると思います。