関数電卓と作図道具

関数電卓(戻る

受験案内書には「電卓」としか書かれていませんが、試験に携行すべきなのは関数電卓です。コンビニで売られている普通の電卓には付いていないルート(√)キー角度(度分秒の60進数)の足し算・引き算機能複素数モードを使います。関数電卓は文具店やホームセンター、家電量販店等で売られています。

ちなみに私は関数電卓はカシオの「CASIO fx-375ES 」を購入しました。カシオの関数電卓は同じシリーズの中でも、商品名に付いている数字が大きくなるほど電卓の中に入っている関数・機能の数も増えて値段も高くなりますが、その増えた関数・機能はどれも試験では使いません。したがってfx-○○○ESシリーズだと375で十分だし、fx-JP○○○シリーズだと500 で十分です(○○○の部分には375や500等の3桁の数字が入ります)。

法務省のリストアップと受験案内書の注意事項(戻る

使用可能な電卓の例として法務省が具体的な機種をリストアップしています(「平成○○年度土地家屋調査士試験の筆記試験における電卓の使用について」を参照のこと)。

ちなみに平成29年度試験の受験案内書によると、

  • プログラム機能があるもの
  • プリント機能があるもの
  • アルファベットやカナ文字が入力できるもの
  • 電池式以外のもの

は使用することができないとされていますのでその点、注意してください。

なお、多くの関数電卓はA〜F、X、Y、Mのアルファベットが入力できますが、法務省が示す使用可能な電卓の例を見てみると、そういう関数電卓でも使用可能とされているものがあるようです(たとえば私が試験に使ったカシオの「fx-375ES」はA〜F、X、Y、Mのアルファベットが入力できる)。

関数電卓の選び方(何も分からない人向けの話)(戻る

関数電卓は新しい機種が発売されたり、古い機種が生産終了になったりするため、時が流れて上記2つのシリーズがもう無くなっている時期にこのページを見ている人がいるかもしれませんが、関数電卓を買うときはその機種が土地家屋調査士試験にふさわしい性能を持っているかどうか(オーバースペックではないかどうか)をよく調べたほうが良いです。そうしないと無駄に高いものを買うことになりますよ。

というのも土地家屋調査士試験の午後の部の試験問題は平成30年(2018年)度試験を除いては100円ショップの電卓でも全問解けるためです(そろばんでも解けます。100円ショップの電卓にはルートキーが付いていることも多いです。コンビニで売られている電卓にはルートキーがなく「税込」「税抜」という余計なボタンが付いています)。

関数電卓がいらない理由

土地家屋調査士試験は、少なくとも午後の部では三角関数の機能(sin、cos、tanのボタン)すら必須のものではありません。関数の値が必要なときは問題用紙に掲載された真数表を使うことになっているためです。ただし、平成30年(2018年)度試験は問題用紙に真数表が載っておらず、関数電卓で特殊な操作方法を取らないと答えが出せませんでした。これからは三角関数の機能や、関数電卓の特殊な操作方法(「1+1=」とかではなく、「SHIFT、tan−1」など)の勉強が必要になるかもしれません。

関数電卓がいる理由

平成30年(2018年)度試験では普通の電卓ではなく関数電卓を持ち込んで特殊な操作方法(SHIFT、tan−1)を取らないと座標値が出せない問題が出ました私が使ったテキストや過去問には、この関数電卓の特殊な操作方法を解説するものは1つもなかったと思います。関数電卓のテキストを買ってきて、関数電卓の特殊な操作方法の勉強をする必要性が出てきていると思います

また試験には制限時間があるため、自力でルートを開いたり、60進数を暗算したり、地積を座標法で求めたりしていると、その制限時間内に試験問題を解き切ることができません(暗算では正確性にも欠けます)。

また特に地積に関しては、普通の方法(座標法。問題文でも地積は「座標法により求積するものとする」とされています)で求めるなら書くのに時間がかかる途中式を書かないと計算ができないにもかかわらず、その途中式は問題文の注意事項により「記載することを要しない」とされ、点数にならなくなっており、解答時間短縮のためには関数電卓の「複素数モード」の使用が欠かせません。

関数電卓ならさらに、打ち損じがあったときにその箇所だけを打ち直せたり、数式に括弧を入れたり、ボタン1つで数字を二乗させたりすることもできます。とても便利です。いずれも解答時間短縮のためには欠かせない機能です。

関数電卓の選び方(少しは分かっている人向けの話)(戻る

関数電卓を売っている会社は3つあります。カシオとキヤノンとシャープです。

私は関数電卓を選ぶ決め手は数学自然表示(教科書ビューモデル、式通り入力表示などとも呼ばれる)ができるか否かとメモリーの数、あとは関数電卓の使い方を教えるテキストやメディア教材が対象としている電卓か否かだと思います。

数学自然表示

数学自然表示については2018年1月現在、カシオのホームページを見てみるとそれができない機種のほうが珍しく、私が買った関数電卓も数学自然表示ができるものだったため、数学自然表示ができないと何が困るのかと言われると具体的にはよく分からないところがあるのですが、カシオの公式サイトのQ&A(Q4.「自然表示」、「数学自然表示」とは何でしょうか?)を見てみれば、それができないと面倒なことになりそうなことが、ぱっと見て何となく分かると思います。

なおキヤノンは数学自然表示のことを「教科書ビューモデル」と呼び、またシャープは同様の機能のことを「式通り入力表示」と呼んでいるようです。

メモリーの数

メモリーの数は辺長や地積を複素数モードで求めることと関係があります。多角形の土地の頂点1つにつきメモリーを1個使うためです。たとえば四角形の辺長や地積を複素数モードで求めるときはメモリーを4個使います。1筆の四角形の土地を2筆の四角形の土地に分筆するときはメモリーを6個使います(4+4=8個ではありません。2個は重複しているためです)。

なおカシオの関数電卓(fx-○○○ESシリーズやfx-JP○○○シリーズ)はメモリーが9個まで使えます(要は頂点11個までの試験問題に対応可能)。

カシオの関数電卓と比べるとキヤノンの関数電卓はメモリーの数が多いです。機種にもよりますが、多いものだと19個あります。外観はぱっと見、カシオの関数電卓と大して変わらないため、どこにそんなにメモリーキーがあるのか不思議でしたが、取扱説明書によると0〜9のボタンがメモリーキーになっているそうです。カシオの関数電卓しか持っていないと、本試験でメモリーを10個以上使う問題が出たときに困ったことになりますので、そこが気になる人は2台目の電卓としてキヤノンの関数電卓 も用意したほうが良いと思います。

関数電卓のテキスト等

一番上の本は「CASIO/fx-JP900」、真ん中の本はこれも同じくCASIOの「fx-373」「fx-573」「fx913」「fx993」を前提とした本のようです。最後の教材はこれも同じくCASIOの「fx-JP500」を対象としています。

2台目の電卓(戻る

電卓は2台まで持ち込めます。私も2台持ち込みました。私の2台目は昔、近所のコンビニで買った約1,000円の普通の電卓です。

試験中に突然、関数電卓が壊れる可能性は低いと思うので、2台目はボタンが大きくて押しやすい普通の電卓を使うという手もありだと思います。

電卓はルートキー付きのものが良いです。制限時間の都合上、ルートキーは試験に必須の機能のためです。

三角定規(戻る

私は近所のスーパーで2枚組みの三角定規(全長12cm。約200円)を買いました。目盛りの長さは10cmです。過去問を解いていると10cmだと短くて困ることがありますが、その場合でも三角定規が2枚あれば大丈夫です(ずらして引けるため。1枚は一応、三角スケールでも代用できますが、三角スケールだと三角定規と接させる部分が薄くて安定感に欠けるので三角定規は2枚あったほうが良いでしょう)。

他のサイトやブログでは超高額な三角定規(2枚組で約3,000円。過去にはこれに直定規を付けて約5,000円で販売していた会社もある)が紹介されていますが、そういう縮尺目盛りが付いていたり、12cmよりも大きかったりする三角定規が欲しい人は、始めから通信販売を利用したほうが良いかもしれません。

私は街中を探したのですが、縮尺目盛り付きの三角定規どころか、目盛りが10cmを超える三角定規すら見つかりませんでした。通販ならウチダ製や予備校製の縮尺目盛り付きでサイズも大きな三角定規がありますので、適当に何個か買ってみて気に入ったものを使ってみてください。


追記しますが、2018年5月に100円ショップで直角三角定規23cm、二等辺三角定規16cmの大き目の三角定規を見つけました。4年間探しても街中で目盛りが10cmを超える三角定規を見つけたのはこれ一件だけです。

直定規(戻る

直定規は平成27年(2015年)度試験から明確に持ち込みが禁止されました。それよりも前の年から受験案内書の携行品欄には、定規に関しては「三角定規」としか掲載されておらず、直定規の持ち込みは少なくとも受験案内書上は元から許されていませんでした。

三角スケール(戻る

試験で使う縮尺は「250分の1」と「500分の1」です。お店に行けば、たぶんパッケージの台紙に「土地家屋調査士用」と書いてあるものがあると思うので、それを買うと良いです。長さは15cmのものが小回りがきくため適しています。

ただし、三角定規が市販のものだと(例外的に見つけた100円ショップのものは除く)、その三角定規の一番長い辺でも全長が13cmくらいしかないため、本試験でそれよりも長い線を引かせる問題が出るかもしれないことを考えると、縮尺を確認するためではなく、線を引くための道具として30cmの三角スケールも必要になってくると思います。三角スケールは持ち込み本数に制限がないため2本持ち込めます。

10cmを超える線を引かせる問題は過去問でも何度か登場しています。ただし、30cmの三角スケールは大きくて小回りがきかないため、縮尺の確認には向かないと思います。そのため、三角スケールは15cmのものと30cmのものを1本ずつ購入することになると思います。

分度器(戻る

今となっては近所の100円ショップで三角定規と分度器のセット商品を買えば良かったと思う。全円である必要はありません。角度が180度を超えているときは反対側を測れば良いためです(円は360度のため)。

製図用コンパス(戻る

基本的には使わない道具です。使うのは平成10年度の建物図面くらいです。

個人的にはコンパスは「スプリングコンパス」がお勧めです。脚の広げ方が普通のコンパスとは違います。車輪を回して脚を広げたり、閉じたりするため、円を書くときに脚が勝手に広がったり、閉じたりせず、正確な円が書けます(ただし、車輪を回すよりも直接脚を開くもののほうが時間的には手っ取り早いかもしれない。両方とも買ってみて自分に合うと思ったものを使ってください)。

ボールペン(戻る

私は申請書は0.5ミリ、作図は0.38ミリのボールペンを使いました。個人的には線は太いもののほうが好きなため、申請書と作図で別の細さのペンを使いました。

なお「規則74条1項」では土地所在図、地積測量図、建物図面、各階平面図は、書面であれば0.2ミリ以下の細線で、図形を鮮明に表示しなければならないとされています。

要は0.38ミリだと駄目なのでは? と思うようなところもありますが、0.5や0.38という数字はボール径の大きさを示しており、書ける線の太さを表す数字ではないそうです。一説によると(諸説ありますが)、線の太さはボール径の半分なのだとか。

要は0.38ミリのペンであれば、その半分の0.19ミリの線を書いていることになり、規則74条1項の0.2ミリ以下という決まりをクリアしていることになります。一方、0.5ミリのペンだと0.25ミリの線になるためアウトです。ただし、ネット上では「試験だから……」という理由になっていないような理由で、太い線を使うことを肯定する意見も多いです。

ちなみに0.2ミリというのは、三角スケールの「250分の1」や「500分の1」の1目盛の半分の大きさです。実際に自分で調べてみれば、0.38ミリのペンで0.2ミリくらいの線を引けていることが分かると思います。


ちなみに私はボールペンは三菱鉛筆の「ジェットストリーム」を使いました。

ジェットストリームは0.5ミリのボールペンに0.38ミリの芯を入れて使ったり、0.38ミリのボールペンに0.5ミリの芯を入れて使ったりすることが可能でした。互換性があるようです。

鉛筆(戻る

鉛筆削りは持ち込めないので鉛筆(B又はHB)が複数本必要です。

平成30年(2018年)度試験から持ち込める鉛筆が「B又はHB」に変更されました。それ以前は「HB」のみでした。


ところで、試験にシャープペンシルを持ち込めるか否かの判断は長らくグレーゾーン扱いになっていましたが、平成30年(2018年)度試験の受験案内書の9.(2)でシャープペンシルの持ち込みが許されていること、シャープペンシルの使用は問題用紙に限られること(要は答案用紙にはシャープペンシルが使えないこと)の2つが明確になりました。個人的には「ロケット鉛筆」が鉛筆に当たるかどうかが気になります。

その他(戻る

ラインマーカーまたは色鉛筆

試験にはラインマーカーまたは色鉛筆を持ち込めます。ラインマーカーというのは蛍光ペンのことです。法務省の受験案内書によると「問題検討のため,問題用紙に限りラインマーカー又は色鉛筆の使用を認めます。」とされています。私は赤青鉛筆を持ち込みましたが、普段から問題を解くときに色鉛筆は使っておらず、試験でも色鉛筆は使いませんでした。

ペットボトル飲料

キャップ付きのペットボトル飲料(カバーは禁止)も持ち込めます。ペットボトルの表面に付いている商品名や成分表示が書いてあるビニールシートのことはラベルといいます(誰も外していなかった……)。

ちなみに私はペットボトル飲料は試験に持ち込みませんでした。試験会場の机が狭くて答案用紙が濡れてしまうことを恐れたためです(それに試験中に飲み物を飲むような時間はないと思います)。試験会場にある机が長机だった場合、隣に別の受験生がいるかどうかでも、机の使える範囲は違ってきます。自分がどういう環境で試験を受けるかは、試験当日まで分かりません。