記述式のテキスト

問題演習型のテキスト(戻る

私が受験勉強を始めたころは、記述式のテキストといえば「書式合格演習ノートⅠ・Ⅱ」(東京法経学院)と「受験100講Ⅲ 書式編」(早稲田法科専門学院)くらいしか選択肢がありませんでした。当時から「書式合格演習ノートⅠ」はどこの書店を探しても見つからず、アマゾンで中古本の値段が高騰していたため、私は安価な「受験100講Ⅲ 書式編」のほうを使いました。

その後「書式合格演習ノートⅠ・Ⅱ」は改定版を出す際に書名が変更されるとともに、一般書店では販売されない直販教材「土地家屋調査士 記述式合格演習テキストⅠ・Ⅱ」になりました。

問題演習型のテキスト等

(直販教材になりました)



記述式のテキストには「(読み物としての)普通のテキスト」と「問題演習型のテキスト」の2種類があります(私が勝手に分類しているだけですが……)。上述したテキストはいずれも問題演習型のテキストです。この形式のテキストとしては、もう1つ「楽学 土地家屋調査士 記述式セミナー」があります。この本も私が受験勉強を始めた頃は書店になく、通信販売で高値が付いていましたが、2016年の11月に新版が出たため購入しやすくなりました。

問題演習型のテキストの感想(戻る

本試験では答案用紙にあらかじめ土地の表示欄や建物の表示欄の表や枠のようなものが用意されており(法務省のサイトで午後の部の第21問、第22問の答案用紙を見ると分かります)、何も書かれていない白紙の上に「登記申請書」という書き出しから末尾の「職印」までのすべてを書き出していくわけではありません。「土地家屋調査士 受験100講Ⅲ 書式編」や「楽学 土地家屋調査士 記述式セミナー」には答案用紙が掲載されていないため、いきなりこれらの本で勉強を始めると、そのことに気がつきにくいです。

問題を解きなれてくると答案用紙の有無は気にならなくなるのですが、初学者にとっては答案用紙は解答の際の大きな手助けになりますので、特に申請書に関しては慣れるまでは「土地家屋調査士 書式練習用紙 A3判」を眺めながら(あるいはそれをコピーしてきて直接そこに記述していくような形で)問題を解いていくことになると思います。

ちなみにここでは問題演習型の「テキスト」と言えども、中身はただの「問題集」のようなものであり、自分の力だけでそれを解き進めていくのはかなり困難です。誰かに解き方を教えてもらうか、後述する「(読み物としての)普通のテキスト」を片手に解き進めていくのが前提になると思います。

受験100講Ⅲ 書式編

「受験100講Ⅲ 書式編」(改訂3版)の内容は、昭和〜平成10年代の初めごろまでの本試験に近く、比較的短文で簡単な問題が50問収録されています。この50問の中に基本的な書式の全パターンが網羅されています。問題文がほぼすべて見開き2ページ以内に収まっており、新しいほうの過去問のようにページを行ったり来たりしなくても問題の内容を把握しやすいです。

巻末には平成21年(2009年)度〜平成23年(2011年)度の3年分の過去問とその解説も収録されています。その頃は特に分かりにくい座標値の計算問題が出ている時期だったため、普段使っている過去問題集の解説を読むだけでは計算問題を理解できなかったときに解説を読み比べることができるのも利点だと思います。

ほかにも私は過去問の換地予定地番を書く問題と、受験100講Ⅲ(改訂3版)の換地予定地番を書く問題とを比較することで、択一式の土地区画整理事業の肢の理解につなげることや(私が分からなかったのは「従前の土地」の意味。「従前地」「仮換地」「底地」の意味がよく分かっていなかった)、登記申請書の被相続人をカッコでくくらないケースもあること等を理解することができました。

ほかにも地役権図面を書かせる問題、登記識別情報を提供できない理由や登録免許税法第5条10号(H29-6-オで出題)を書かせるような、過去問にはない(しかし、もしかすると次年度以降の本試験で出題されるかもしれないような)問題が多数収録されています(実際に「登録免許税法第5条10号」はH29-6-オで出題されましたね)。

この本が役に立つかどうか、必要だったかどうかで言えばまず間違いなく役に立つ、そして必要な本だったと思います。過去問は過去に出題された問題であって、基本的な書式の全パターンを網羅したものではないため、過去問を解くだけでは基本の一部しか身に付けることができません。

楽学 土地家屋調査士 記述式セミナー

「楽学 土地家屋調査士 記述式セミナー」(3訂版)は平成20年代以降の本試験に近い形式・内容の50問が収録されています(土地22問(基本5問、実戦17問)、建物14問(基本5問、実戦9問)、区分建物14問(基本5問、実戦9問)の計50問です)。

そういう意味では他のテキストや過去問、問題集で一通り学習を終えた後の問題演習用の本とも言えますが(はしがきにも「問題集としての性格を強め」たと書いてありますが)、この本は他の問題集や過去問と比べると解説がとても詳しく分かりやすく、基本問題だけなら初学者にも向いていると思います(基本問題は全部で15問で数が少ないところも良いところだと思います)。

記述式の勉強をこの本の基本問題から始めても良いのではないかと思うくらいです(ただし、基本問題が終わったらすぐには実践問題には進まずに、まずは他の問題演習型のテキストや過去問に入りましょう)。

読み物としてのテキスト(戻る

申請書、図面、計算のテキスト(戻る

「土地家屋調査士 登記申請書と添付図面」(市販の本)は、作図道具や文房具、電卓はどういうものを使うべきか、選ぶべきかという指南もあり、これから記述式の勉強を始める初学者の方にぴったりの入門用の本だと思います。

問題集と過去問だけだと、すがるところが何もなくて、自分でいろいろ考えて進めないといけないので大変です。この本は記述式の勉強を始めるときに、きっと参考になると思います(作図道具、申請書の書き方、作図方法、文字・図面の訂正方法etc.)。

ちなみに直販教材のほうは、3冊合計でこの市販の本の約3.5倍のページ数(1,100頁)になっており、情報量がまるで違います。書式153事例の作成ポイントが簡潔に記載されており、本試験にどんな問題が出ようとも物量で押し切ろうとするような気概を感じます。

ちなみに上記の市販の本は、記述式の「登記申請書」と「添付図面」のテキストです。計算に関しては同社から別途「土地家屋調査士 測量計算と面積計算」という本が出ています。また東京法経学院も直販教材を出しています(直販教材は「図面」に関してはこちらのほうで解説しています)。

記述式のテキストは市販本と直販教材を両方とも購入することをお勧めします。片方を読んで意味が分からなくても、もう一方を読めば意味が分かることがあるかもしれませんし、両方の記述を読み比べて、つじつまを合わせることで正解が見えてくることもあるためです。特に申請書の直販教材は、市販のものと比べると約3.5倍のページ数(1,100頁)になっており、情報量がまるで違います。

また私は土地家屋調査士試験は、他の法律関係の資格試験のようにどれか1冊(あるいは1シリーズ)の本を何度も繰り返し読むものではなく、いろいろな本をつまみ食い的に使っていくような試験だと思っていますここは他の法律関係の資格試験とはおもむきが違うところだと思います1冊の本の中の大部分が自分にとって役に立つかどうかというよりも、その本の中に1行でも、1ページでも自分の役に立つ情報が載っていれば儲けものというような、辞書や1つの漫画だけを目当てに漫画雑誌を買っているようなところがあると思います。

そしてもう1つ思うのは、とにかくお金を出すことが何よりも勝るという、金に物を言わせる試験だということです。とにかく何でも買う、全部買う、高いものを買うことが勉強のしやすさ、合格しやすさにダイレクトにつながっている傾向がこれまで私が経験してきた他の法律関係の資格試験と比べるとすごく強いと思います土地家屋調査士試験は合格者平均年齢が40歳を超えており、その受験者像は貧しい学生や若者というよりも、経済力のある働き盛りの男性が金に物を言わせて札束で殴り合っているような試験です

映像で分かるメディア教材(戻る

テキストで文字を読むだけでは分かりにくいことが映像で分かるメディア教材(DVD or 動画DL付き。購入者がどちらかを選択)です。

このサイトは私の勉強の体験談のため、私が初めに使った本の紹介から始まり、メディア教材に関しては紹介の順番が劣後してしまいましたが、予備校の講座を取らないのであれば、せめてメディア教材くらいは購入しないと、テキストだけでは勉強を進めのは厳しいと思います。

最初は独学で勉強してみて、行けそうだったら講座を利用するという人もいますが、それはまったくの間違いです。なぜなら勉強というのは0点を20点くらいに引き上げるのが意外と難しく、そこを通過すれば20点を60点くらいに引き上げるのは自力でも比較的容易だからです。そして60点くらいからもっと上を目指そうとすると、点数が上がれば上がるほど、上に行くのが難しくなります。

たとえば宅建試験なら最初は分厚いテキストを初めて読まないといけないから大変。だんだん要領を得ていき、勉強すればするほど点数が伸びるようになる。しかし40/50点以上や45/50点以上の点数を取るのは大変ですよね。

測量士補試験もそうです。最初は取っつきにくくて大変、しかし要領を得ればどんどん点数が伸びますが、だからといって高得点を目指そうとすると生半可な勉強では足りません。

いつ予備校の講座やメディア教材を利用すべきかというと勉強の最初と、中盤以降なのです(最初は独学で勉強してみてと言いますが、つまづくのが目に見えています。そして自分が適当に買った独学用の教材と予備校講座の教材とで資格取得費用を二重取りされてしまうのです)。そのため最初から基礎講座やメディア教材で勉強し、その後は過去問等を自力で解いて勉強して、中盤以降は答練講座で勉強するというのが最も理にかなった選択肢です。そこを見誤って苦労して、お金を無駄にしてほしくはないと思います。

画像で分かる誤ったイメージと実態(戻る

「行けそうだったら……」のニワトリ(最初のほうは楽で、奥に行けば行くほど難しくなると思っている。そのため、最初の簡単なことすら理解できないなら、中盤の難しいことは講座を取っても理解できないだろうと勘違いしている。資格試験は簡単な算数(足し算、引き算)から難しい算数(かけ算、割り算)に進むような学校の勉強とは訳が違います)。難しい最初のところを自分一人で勉強しようとして、独学でも何とかなる中盤で予備校を利用しようとしている最悪のパターン。


「お金を出す勇気がなくて立ち尽くすニワトリ」(中に入れない。くちばしを入れることしかできない。しかし、一度入ってしまえばそこそこ進める。その後、だんだん出づらくなる)。

最初から基礎講座やメディア教材で勉強し、その後は過去問等を自力で解いて勉強して、中盤以降は答練講座で勉強するというのが最も理にかなった勉強方法です。答えはもう決まっているのです。ただあなたにお金を出す勇気がないだけです。そしてその勇気のなさは、きっとあなたを不合格へと導くでしょう。

関数電卓のテキスト(戻る

関数電卓の使い方を教えるテキストや映像で分かるメディア教材(DVD or 動画DL付き。購入者がどちらかを選択)です。メディア教材は「複素数」を利用した計算方法も解説しています。

一番上の本は「CASIO/fx-JP900」(関数電卓の機種のこと)、真ん中の本はこれも同じくCASIOの「fx-373」「fx-573」「fx913」「fx993」を前提とした本のようです。最後のメディア教材はこれも同じくCASIOの「fx-JP500」を対象としています。